世界のサーフボード製造においてハンドシェープにこだわったサーフボードを除けばシェープマシンを使うことが一般的になって来ています。
マシンシェープの世界では、シェープマシンでプリシェープしたフォームを仕上げることをスムージングと言います。
ブランクスにテンプレートを当ててアウトラインを引いてテイクダウンしてプレーナーをかけてという従来からの仕事の仕方でシェープする人のことをシェーパーと呼ぶわけですが、
このシェーパーがシェープマシンでプリシェープしたフォームをスムージングして仕上げた場合でもハンドシェープとなるのだそうです。
「シェーパーはハンドでサーフボードをシェープする職人、シェーパーってそういうものでしょ!」と思っている方がほとんどかもしれませんが、コンピューターを使ったシェープマシンが登場してから、世の中にはハンドシェープの経験のない、コンピューター上でサーフボードをデザインしシェープマシンで出来上がったフォームをスムージングして仕上げるという技法も登場していて、この場合はハンドシェープとは呼ばないそうです。
たぶん、こういうスムーザーのことをシェーパーじゃなくてデザイナーと呼ぶのが正解なのかもしれません。
また、サーフィン文化のないような国で製造されたサーフボードに多いのですが、サーフィンなどまったくやったことのない職工さんが指示された通りに仕事 (スムージング) をやってサーフボードを作っているというケースです。
で、このスムージングをする職工さんのこともスムーザーと呼ぶのだそうです。
私はプレーナーを使ってハンドシェープを長年やって来たのでラッキー? (笑) にも私のサーフボードはハンドシェープの部類に入るわけです。
私の場合は、マシンシェープで出来上がってきたフォームをただただスムージングして仕上げるのではなく、1本1本お客様に合わせてハンドシェープと同じようにカスタマイズしていますので、ベースにマシンシェープを使っていても最終的に仕上がったフォームはカスタムメイドのフルオーダーサーフボードです。
シェープマシンを使ったことによってハンドシェープ以上に均一で精巧なサーフボードを作ることができています。
マシンシェープも使い方次第ではまったく異なったストーリーを持ったサーフボードになるのです。