” Modern Retro Fish ”
JENNIFER はその時々で数々の細かい改良を加えて進化してきました。
そんな中で大きなモデルチェンジを3回行っており、現行モデルは第3世代 ( Mk3 ) と呼んでいます。
写真左から古い順に ” JENNIFER “、” JENNIFER 2 “、” JENNIFER Mk3 ” です。
下の写真は3本重ねることによって最も重要なパーツであるロッカーの移り変わりを確認できるようにしました。
第1世代の ” JENNIFER ” は、クラークフォーム社の 6’2″C というブランクスを使用してシェープしていました。
通常のコンプボードで使用しているブランクスよりもロッカーは少なめで幅が広く分厚いのが特徴です。
私が使うので常時5本程度はストックしておいて欲しいと頼み、後には常にストックされるようになりましたが、当時の日本では 6’2″C の需要がなかったために代理店だったマニューバーライン社に取り扱いはなく、私は自分用に本国へオーダーしてもらっていました。
後期ではクラークフォーム社が廃業してしまったために US BLANKS 社製に変わりました。
そして、3D shape ( マシンシェープ ) を使い始めたのもこの後期からです。
高浮力なのでドルフィンスルーがちょっと課題でしたが、テイクオフが早く普通のサーフボードのような回転性もあってレトロツインとはまったく違った現代風の動きをするサーフボードです。
極小波から4フィートくらいまでオールラウンドに使えるサーフボード。
第2世代以降は、第1世代のマスターデータをベースに 3D Shape を使ったデジタルの世界から作り出されたサーフボードです。
この微妙で絶妙なロッカーの変更を既存のブランクスからハンドシェープで、これとまったく同じものを作れるかどうかは甚だ疑問なのが本当のところです。
それは、サーフボードのコンケーブを含むすべてのバランスはそのままで、センターのテールロッカーを 10mm ダウンさせ、サイドのテールロッカーをハンドで 10mm アップしてシェープすることです。
サーフボードの厚さは第1世代よりも 3mm〜5mm 程度薄くシェープするようになって課題だったドルフィンスルーを容易にし、回転性能はそのままにサーフボードの推進力が大きく向上しています。
パドリング、テイクオフ、ライディングスピード、すべてにおいて第1世代を遥かに超える驚異的な進化を遂げることができました。
第3世代、今度はノーズロッカーを 10mm ダウンしたことによりサーフボードが持つ推進力がまたさらにアップし、パドリングスピードとテイクオフの早さ、そしてライディングスピードをさらにプラスαで向上させています。
多くのカスタマーの方々から絶対的な信頼と高い評価を頂戴し続けている理由は、弛まなく改良を重ねて熟成した至高のサーフボードに仕上がっているからに他ありません。
” 羊の皮を被った狼 “、これは発売当初から使用し続けてきた ” JENNIFER ” のキャッチフレーズです。
皆さんには、このキャッチフレーズが意味する本当の真価をご自分のサーフィンで確かめてみて欲しいものです。
Special Thanx / 横澤さん、瀬戸さん