シェーピングに終点はありません。
1つのモデルをとっても、改良に改良を重ねて熟成したモデルになってこれ以上はないだろうと思っていても、トレンドなどの影響も受けたりしてまた新たなイメージが湧いて来て改良を重ねる。
私の場合は、どのモデルにおいてもこの作業を延々と繰り返しています。
だから、どのモデルも常にフレッシュな最新の状態にあります。
しかし、新しいイメージや発想が浮かばないことにはそれも有り得ないということです。
なので、歳老いてもクリエーティブな感性を持ち続けていることがとても重要なんです。
枯渇してしまって新しいイメージが思い浮かばなくなったときは、それはデザイナーとしてのシェーパーの才能が終焉したことを意味していると、私は思います。
シェーピングのクウォリティーにおいては、1つの課題をクリアーできると、また新たな課題が見つかります。
その繰り返しがシェーピング技術をレベルアップさせるのです。
最初は大きかったものが、だんだん小さくなって、そして更にどんどん小さくなって微細なものになって行きます。
シェーピングのクウォリティーは技術、テクニックです。
まずシェーピングの本数をこなすことが1番の特効薬で、これが絶対的にものをいいます。
カスタムオーダー、読んで下さっている皆さんがもっとも気になるところでしょう。
私の場合は、これまでシェーピングしてきたカスタムオーダーから得られた膨大なデータ ( インプレッション ) が重要なツールになっています。
当然、自身のサーフィンから得たデータも重要なツールの1つです。
この膨大なデータを利用してカスタマーにとっての最高のマジックボードになるようにチューンドシェープをします。
この膨大なデータは常にカスタマーとのコミュニケーションをダイレクトに取れているからこそのものです。
これは私の知的財産であり宝物です。
そして、もっとも重要なのはシェーパーにとっては数ある中の1本でしかないかもしれないけど、カスタマーにとってはオンリーワンなんだということを絶対に忘れないことです。
そう、カスタマーファースト!の精神です。
そんなことを考えながら私はサーフボードをシェープしています。
ネットで最安を探すような既製サイズの工業製品 ( サーフボード ) じゃなくて、1本1本個性を持ったコアなサーフボードを求めていらっしゃる方は、是非!♬